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吉崎一弘 選手が FUN-GPシリーズチャンピオンを獲得！
- JNCC最終戦「AAGP森羅」前日の11月19日、アソカンオフロードには冷たい雨が落ちていた。 AAGP森羅のコース長は通常のJNCCよりも長く、今回のFUN-GPは12.3km、COMP-GPは13.4kmもある。 さすがに歩いての下見は酷なので、AAGP森羅のみマーシャル先導の1周下見が許されている。 しかし、コース保全の観点から１周下見はキャンセル。最新XCマシン試乗会、キャブ車セッティングも中止された。
- 大会前日の取材予定が消えてしまい困ったもんだと思いながら会場をうろつくと、出会ったライダーが口を揃えて８年前の大会を話題にする。 2014年７月に開催されたJNCC森羅は、梅雨時期に加えて豪雨の影響をもろに受け史上最悪のコンディションとなった。 もしかしたら今回も８年前のように…。
- ここ阿蘇の土壌は黒土。 ひとたび水を含むと想像を絶する重さになり、さらに極端に滑る。 JNCC殿堂入りを果たしている 小池田 猛 氏さえも８年前に谷地に飲み込まれ、「助けてください」と叫んだほどだ。 地獄のような８年前を思い出し、選手たちは戦々恐々といった感じなのだ。
FA 01 - 吉崎一弘
（ THS Racing ＆ モトピットヒオキ with 農豊会 ）
FA 03 - 岩井良宏
（ 331 Racing Team ）
FB 51 - 渡辺敬太
（ FULL GAS Racing & フレアライン & 焼肉ペリカン ）
- 前大会のサンドバレー八犬伝で、FUN-GP上位クラスのシリーズチャンピオンは確定している。 FAは 吉崎一弘 選手、FBは 渡辺敬太 選手という具合だ。 ならば最終戦 AAGP森羅は消化試合か？ そんなことはない。FUN-GP総合シリーズチャンピオンの行方は未だ分からないのだ。 ここまでで 吉崎一弘 選手は 330ポイントを獲得。それに渡辺敬太選手が 320ポイントで続いている。 その差は、たった10ポイント。レース前、二人に胸の内を語ってもらった。
- 吉崎一宏 選手：攻めてひどい目に合うと元も子もないので、明日は安全に、大人の走りですよ（笑）。 阿蘇は本来スピードコースですけど、このコンディションでしょ。下見もできてないので１周目は２番手３番手で様子見ですね。万が一、出ちゃったら仕方がない。 敬太はきっと給油でピットインしますよね。自分は無給油なので、そこで差が付くかと思います。
- 渡辺敬太選手：先週 三宅島エンデューロで優勝しているし、調子はいいです。 阿蘇は初めてです。 85で泥は不利だと思われがちですが、軽いのでむしろ有利だと思っています。 今回 FUN-GPで総合優勝したら最後の85になるかもしれません。 そうしたら来年はCOMP-GPにBeta RR2T125でエントリーします。
- 経験で勝る 吉崎一宏 選手か？ はたまた中2ライダーの 渡辺敬太 選手か？
- 天候が好転し始めた11月20日９時、戦いの火ぶたが切って落とされた。 まずはFAがスタート。吉崎一宏 選手は２番手で1コーナーに飛び込み、順調な滑り出し。 いっぽうFBの渡辺敬太 選手は団子状態で1コーナーを抜けていく。
SA 51 - 大樂利之
（ TEAM FLEX ）
- １周目を終えて最初に戻ってきたのはSAのベテランライダー、阿蘇を知り尽くした 大樂利之 選手だった。 ２番手は僅差で 吉崎一宏 選手。渡辺敬太 選手は７番手で出遅れた感じだ。 ２周目で 吉崎一宏 選手がトップに立つとそのまま３周目も１位をキープ。 ところが４周目にFBの 鈴木心 選手が FUN-GP総合首位に躍り出た。 残すところあと１周。最初にチェッカーフラッグを受けるのは一体誰になるのか？
FA - 岩井良宏
（ 331 Racing Team ）
FA - 吉崎一弘
（ THS Racing ＆ モトピットヒオキ with 農豊会 ）
- なんと最初に戻ってきたのはグリーンのマシン、FAの 岩井良宏 選手だった。 これにはゴール横で待ち構えていた 吉崎一宏 選手の奥様も思わず大笑い。 そして遅れること25秒。吉崎一宏選手が FUN-GP総合２位でチェッカーフラッグを受けた。 その瞬間、「頑張ったよ」と声をかけていた奥様の姿が印象的だった。ちなみに渡辺敬太選手はFBクラス２位、FUN-GP総合４位となり、これにより 2022年FUN-GP総合シリーズチャンピオンは 吉崎一宏 選手、２位は 渡辺敬太 選手、３位は 岩井良宏 選手となった。
FB 51 - 渡辺敬太
（ FULL GAS Racing & フレアライン & 焼肉ペリカン ）
- こうなると来年の 渡辺敬太 選手はどうなるのだろうか？ 実は渡辺敬太選手、午後に行われたCOMP-GPの RクラスにWエントリーしており、見事クラス優勝を果たし Rクラスのシリーズ優勝も勝ち取ったのだ。 本人曰く「来年はCOMP-Aに RR2T125 でエントリーし AAライダー昇格を目指す」とのこと。 果たして中学生 AAライダー誕生なるのか？
FB 93 - 鈴木 心
（ THS Racing ）
FC 202 - 武井優大
（ team ナポ with My企画 ）
FD 1019 - 石井紀宏
（ フレアライン ）
- さて AAGP-FUNの結果は、SAクラスはKTMを駆る 大樂利之 選手が全周回１位で優勝。 FBクラスは 鈴木 心 選手、FCクラスは 武井優大 選手、FDは 石井紀宏 選手がそれぞれ見事な優勝を飾った。
WAA １ - 菅原悠花
（ 6348 Racing team GH moto ）
WA 901 - 近藤香織
（ WRパワーレーシング with YAMALUBE ）
- ウーマンクラスには14選手がエントリー。 上位２クラスはひとり旅で WAAは 菅原悠花 選手、WAは 近藤香織 選手が優勝。
WB 931 - 菅原穂乃花
（ バイカーズベア with SHINKO ）
WD 998 - 中島礼子
（ MotoCrusader with CHARGER ）
- WBは全周回１位の 菅原穂乃花 選手、ウーマンクラス最多の８選手がエントリーした WDは 中島礼子 選手が制した。
- この AAGP森羅 にて2022年 JNCC全ラウンドは終了いたしました。
- 来シーズンは３月５日の サザンハリケーン を皮切りに年９戦を予定していますので、また春の大阪でお会いしましょう！ See you next season！！
