濃霧でも楽しい 大接戦の グリーンバレー森羅 !!

  • JNCC 全日本クロスカントリー選手権 第3戦 グリーンバレー森羅
    日時: 2024年4月21日(日曜)
    開催地:阿蘇観光牧場
  • Reported by NORIO NISHIKAWA

 悪天候でも「楽しかった!」と好評だった、XC 唯一無二の 森羅!

 

  • 2023年4月23日、阿蘇外輪山で開催された「JNCC 第3戦 グリーンバレー森羅」は、濃霧に見舞われながらも熾烈な戦いが繰り広げられ、参加ライダーからは「楽しかった!」と好評の声が上がった! 2022年11月以来 約1年半ぶりとなる開催となったこのレースは、JNCCの中でも屈指の過酷さとスピード感に富んだコースで知られている。


  • 濃霧の “ グリーンバレー森羅" で 白熱のバトル!
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  • レース当日の阿蘇外輪山は、早朝から濃い霧に覆われ、視界が20mという恐ろしいほどの状況。そのような状況の中始まるFUN-GPのレースは天候不良のため時間短縮が決定。100分の競技時間の所、65分+ラストラップなしに変更された。
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  • 濃霧の中で好スタートを切ったのは 岩井良宏 選手(331 Racing Team)。レース序盤から厳しいコースコンディションの中を快走し、2位を走っていた 嶋岡虎汰朗 選手(ハスクバーナショップヒラタ自動車)に30秒近く差をつけてトップを走り続ける。だが状況が変わったのは最終ラップの後半、嶋岡選手の猛追を受け、激しいバトルの結果両者ともにコースアウトしてしまったのだ。そしてレースに復帰しようとコースに戻る際に転倒してしまった2人が接触し、嶋岡選手が左肩を脱臼するアクシデント。しかし 嶋岡選手は痛みに耐えながらそのままレースを続行し、見事に優勝を手にした。
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  • 「今回はスピードコースでTC85で勝つことができるか不安でした。1周目にスリップダウンを2回もしてしまい追い上げのレースとなったが、ラストで逆転することができました。」と 嶋岡選手はレースを振り返る。さらに後日のインタビューでは「途中から雨が降ったりしてきて、むしろテンションが上がってました。今年は受験生なので、難しいかもしれないができる限りWエントリーをして、様々な過酷な環境下でレースする経験を積みたいと思っています。そうすることで、どんな状況でも戦える強いライダーを目指せると信じています」と熱い想いを語った。
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  • 一方、FUN-Bで優勝したのは 河原廉弥 選手(Teamへっぽこ)。一時は総合9位まで後退するものの後半ぐんぐんと順位を上げて、総合3位とビックディア広島を上回る成績となった。
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  • 同じくFUN-Bの 宮里悠希 選手(Team Break Out)はクラス2位・総合4位につけておりスタート直後は出遅れたものの、着実に順位を上げて結果を出した。FUN-Cを制したのは、熊本県から参加した 中木原純 選手(24Service)。総合5位という好成績を収めた。総合でも上位に食い込む走りを見せただけに、今後の更なる活躍が期待される。
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  • 総合3位以下から10位までのタイム差は僅か1分半と、FUN全クラスを通して熱戦が繰り広げられた今回のレース。視界が極端に利かない悪天候の中でのレースとあって、ライダーの技術力と経験値が存分に問われた一戦となった。コース上は濃霧に見舞われ、木々の影と濃霧がさらなる視界の妨げになっていたが、多くのライダーが臨機応変に対応し、ギリギリのラインを求めてバトルを展開した。
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  • 次戦第4戦は5月19日(日曜)X-JAM高井富士で行われる「ビッグバード高井富士」。西日本各地を回ってきたJNCCがホームへ戻ってくる。国内最大と呼ばれるウッズエリアの拡大、さらに「 Hi-Gripタイヤ規制 」が施行される初の大会ということで、どのような結果になるのか楽しみだ。

 
 
 
 
 

 
 
 
 
 


 

  • 脱臼するというアクシデントに負けず、気合と根性で走りきり優勝を手にした、嶋岡 虎汰朗 選手(ハスクバーナショップヒラタ自動車)

 
 
 
 
 
 
 


 

  • レース開始直前の様子。本来ならば雄大な阿蘇外輪山の大自然が見えるはずなのだが、全く見える様子もなかった。後方の選手達の姿も確認しにくいほどだ。

 
 
 
 
 
 
 


 

  • 今回ホールショットを手にしたのは 小倉秀昭 選手(CLUB Technix)。FUN-SAで参戦、総合8位と活躍した。

 
 
 
 
 
 
 


 

  • 岩井良宏 選手(331 Racing Team)。惜しくも優勝を逃したが最終ラップまでの走りは圧巻。

 
 
 
 
 
 
 


 

  • まるで霧の中から突然現れて飛び出してくるようなライダー達、全ての選手が濃い霧の中全力を出して戦い抜いたレースだった。